悦楽三態。

うるさ型の店長が休みだった上に仲のいい人がその代理に来たので、まぁ仕事はのんべんだらりと過ごして、と。
ちなみに成績(売り上げ)は平均以上。よしよし。

晩飯をどうするか、なんだが、店長代理の友人から「馬場に住んでるなら『たどん』がオススメ」と言われたので、no Planの鉄則である
「いいなりになる」
を遵守して、行ってみた。

普通。高め。以上。



で、腑に落ちないまま帰宅しようとして、中古レコ屋のワゴンの目の前で足を止めてみる。
『洋楽DVD特価!』
こういうのをひやかすの好きでねぇ。
高校時代、このワゴン冷やかしで出会ったのが、たとえばmotorheadだったりしてさぁ。ほら、WWEでHHHのテーマ曲やってるあの…

あった。

うぉーっ!!motorheadのパフォーマンス映像って、観たことないぞ!レミーが唄ってるとこが観られるのか?!あの「噛みつくような」体勢になるようにセッティングされたマイクスタンドに向かってガナるレミーが(ここでDVDが『Ace of Spades』を流し始めたので中断)観られるぞぉっ!

はぁはぁ…

…あと、ステージングを観てみたいバンドといえば、ブライアン・セッツァー・オーケストラだよなぁ………あった!
じゃ、じゃ、じゃあ、レニングラードカウボーイズもっ!…………あ、無いですね。そうですか。

というわけで、motorheadBRIAN SETZER ORCHESTRAを各3500円で購入。
弾む足取りで帰宅して、DVDをSEEEEEET!まずはBSOから。
うぉお、カッコエエ。日本じゃ『Sexy,Sexy』(イチローのテーマ曲としてリメイク)くらいでしか触れられなかったけど、ボクはもっと好きになっていいバンドだよなぁ。
しかし、このハッピーなステージをBGMにするのも、DVDで楽しむときの醍醐味…あ、読みかけの本があった。
司馬遼太郎『大坂侍』(講談社文庫)。

と、ここで話は突然司馬さんに。
有名な…というか、基礎知識として、この人、コテコテの大阪人なのですよ。なので、短編集とか、長編の一部で舞台が大阪になると、まぁ筆が滑ること滑ること。
一例としては、短編集『アームストロング砲』(同文庫)収録の「侠客万助珍談」や、それを長編化した「俄‐浪華遊侠伝‐」(同文庫)などが顕著。これがあの『竜馬がゆく』『燃えよ剣』をものした一世の文筆家(ま、読んでみりゃ面白く、そんな大層な「歴史作家」扱いは、かえって司馬さんに失礼に思えてくるのだが)が筆した作品だろうか、と驚くほど、上方人の息づかい、肌触りの伝わってくるような、生々しいまでに生々とした筆致で綴られている。

んでまぁ、この『大坂侍』なんてのは、その司馬さんの「上方気質」の溢れた短編集なわけです。幕末維新の激動期に、「勤皇」でも「佐幕」でもない独特の処世観で生き抜いた、たくましい上方人たちの姿を、徹底して彼らの地の視線から描いたモノ。

ややこしい書き方したけど、要するに、漫才というか人情喜劇というか、大衆演芸でも観ているかのような読書体験は、なかなかできるもんじゃないっていう。
BRIAN SETZER ORCHESTRAのステージを観ていたら、ふとこれが読みたくなった。


というわけで、音楽と読書でかなり濃密(濃すぎて消化できてない)な時間を過ごし、現在は就寝予定時間を1時間45分ほど超過してたりする。

おやすみなさーい。