Harukimania is running mild!!
http://www.zakzak.co.jp/gei/2006_10/g2006101202.html
ノーベル文学賞、村上春樹氏が栄誉なるか!?
※結局、受賞は逃したそうです
「ハルキマニアはマターリ進行!」と、とてもとてもわかりにくいネタ(しかもアンチが根強いから実際にはあんまりマターリでもないという自己崩壊も含む)でまずはご機嫌をうかがわせていただきます。
ちなみに今のギャグはどこが面白いかとい(ry*1
同時代の作家が世界的な評価を受けるというのは素直に喜ばしいことですな。賞レースのブックメーカーでも全体の6位とか。
個人的には、10代後半から20代前半にかけてよく読んだ作家です。ちょうど「ねじまき鳥クロニクル」が刊行された時期で、その間にほぼ全作品を読破したはず。要するにそれだけ読みやすいってことなんだけど。
その時期に先輩に「村上春樹はいいですよね」と言ったら、
「こないだ新作見たら、まだスパゲッティ茹でてたな」
と返されたのがやたらと記憶に残ってますな。確かに、熱中時代を過ぎた今となってはボクもそう思わなくもないっつーか。
上のような印象になるのは、つまりは彼の長編のテーマが基本的に一貫してて、毎度手を変え品を変えてそれを世に問うているように思えるからです。別にそれじたいは全然悪いことではなくて、例えば宮崎駿やそれこそ夏目漱石だってそうした傾向はあると。村上春樹の場合、大きな変化は「鼠」*2(と彼に相当するキャラクター)が登場しなくなったことくらいかも。
村上春樹は、彼自身も海外作品の翻訳をよく手がけてる*3けど、逆に翻訳された村上作品が海外で高評価を受けてるっていうのは、わりと以前から言われていたことです。
で、海外で英訳された短編集が、いわゆる逆輸入みたいな感じで刊行されたのが「象の消滅」。装丁がアホほどかわいいので、本棚の飾りが欲しい方にオススメ。もちろん読んでもいいです。
*1:元ネタはハルク・ホーガンの決め台詞「Hurkamania is running wild!!」(ハルカマニアが大暴走だぜ!)
*3:「ライ麦畑でつかまえて」を新訳した「キャッチャー・イン・ザ・ライ」なんかは話題になりましたな。