【ネタばれ注意】1・3マッスル後楽園

pon-taro2009-01-04

あんまりネタをバラすような内容にはなんないと思うけど。
というわけで、詳報を知りたい方は他を当たってください。


基本的には満足して、まあ次回以降も見よう、追いかけようという気にはさせてもらえた。今回はこれで十分かな。

考えてみれば「次から次へといろんなレスラーを出して、最後にゲストをお招きしてオチ」という構成は昨年のGWハウスと一緒なんだけど、今回は吉江豊ケニー・オメガ、澤、GEN…などなどかなりしっかりしたメンバーだったので、試合がとにかくちゃんと観られたのがうれしかった。リボルバー・ジャンキーズはやっぱり名曲だなぁ。
秀&恵とかまさだまさだとか出オチな人もいたけど、それはまぁ、そこまで望むようなもんじゃないからねぇ。ていうか、出オチではあれ秀&恵とマッスルの初接触はじゅうぶんに刺激的だったと思う。あの上試合までされたらかなわんよ(笑)。


全体の構成もソツがない感じで、勢いだけで無理を押し通したような箇所も、あんまりなかった気がする。
実は(この後書くけど)興行全体のオチにはすごく不快にさせられたんだが、それは半分は好みの問題だし、もう半分はかなり自分自身の問題にも重なってくる。
ただ、興行=見世物としての完成度はかつてのハウス興行のレベルを取り戻してくれたと感じたので、あとはまぁ…

準備が間に合わなくて焦るとか、そういうのは、あくまでも作り手側の問題だわな。富樫じゃないんだから、「締め切りの時点でできてたのがラフ画だけなので、今回はラフを読んでください」とは言えないだろ。
つうかね、やっぱね、監督がスタッフをブン殴るところは、客に見せるものとは思えないんだよな。そんなのは打ち上げとかでやってよ。
マッスル坂井が藤岡メガネを張り飛ばす」って台本に書くなら、その張り飛ばされた藤岡をちゃんと拾ってあげられなかった以上、ドラマとしては投げっぱなしのバッドエンド。なのに坂井が大仁田に怒られて、大家と本多が意地見せて、亜門が励まして坂井が開き直って終わり…って、異常な空間だったなぁ。

ていうかそもそも大仁田って(苦笑)。
直接体験してない自分でさえ「大仁田ネタでは笑えるけど大仁田そのものは勘弁してほしい」って気分だし、2chでもやはり「大仁田はダメ」って反応が多かった。
3カウントだけはびっくりしたけど、考えてみたら今の時代での「邪道」はマッスル(666とか埼玉とかバラモンとかもあるけど)なのかもしれないし、そのへんの交渉はどうだったんだろ。大して興味はないけど。
ああそうだ。血のりはいらねぇだろ。


で、だ。
坂井はがんばってるんだろうし、亜門さんもがんばってんだろうし、本多や大家や趙雲もがんばってんだろうし、それを言ったら藤岡だってがんばってるんだろう。モノを作るってことはそういうことだもんね。
でも、がんばって作った成果物ではなく、成果物を作るためにがんばったそのがんばり具合をぶっちゃけて、それでみんなに褒めてもらおうってのは、はっきり言ってみっともないよ。

だいたいそれを言われるなら、今回俺がマッスルを観るために支払った4500円って、汗まみれになりながら半日ビルの床を磨いた金なんだぜ。お前らがんばったかもしれないけど、俺だってがんばってんだよ。なのに、
「俺たちがんばってます!これからもがんばります!」
ってさぁ…。公開の場でガチ説教された末にブン殴られた藤岡がかわいそうだよ。だって、「僕は藤岡の横っ面を本気で張り飛ばしてしまうくらいがんばってるんですよ」って言いたいだけだもんな。
彼がどれだけ使えないかは知らないけど、その結果、興行にポカが発生したんなら、その責任を負うのが坂井の役目だろう。それがどれだけ辛くても、よりによって客の前でスタッフを殴るなんて、クリエーターとしてではなくプロジェクトリーダーとして失格。
俺は、マッスル坂井が見たいんではなくて、「マッスル」が観たいんだから。


ああ、興奮してしまった。

オチの大仁田との絡みでよかったのは、アントンかな。大家は、「あの大仁田から必死で坂井をかばう俺☆ガンバレ」ってのを感じてしまったので次点。
アントンは、大仁田と「気持ち」ではなく「間」で勝負したのが印象的。一切、大仁田の間で動こうとしなかったもんね。あれは、性格や体質もあるんだろうけど、「大仁田から『マッスル』を守る」って気持ちのあらわれに見えて、カッコよかったなぁ。


まあずいぶん文句は書いたけど、今回のマッスルは、「パッケージづくりのノウハウ」というところが回復していたと思うので、全体的には満足…というか安心。
不満なのは「がんばり発表会」でしかなかった今回のテーマと、それを表現させるのによりによって大仁田を呼んだこと(笑)。
去年のGWが「蘇生」で、今回が「再生」。ならば、次回は「完全復活」になるかな?と、そう思わせてもらえているので、最終的には、観に行ってよかったと思います。
坂井よ、がんばれよ。俺もがんばるから。