連休初日にプロレスを。

pon-taro2006-04-23


(直前まで取れないと思っていた)連休が前日の出勤時に確定し、喜び勇んでまずは全日本プロレスチャンピオンカーニバル勝戦代々木第二体育館へ。

前にも書いたけど、この興行はすでに友人H君の分もあわせて2枚押さえていて、それでも(その時点では)仕事が休めなくなったためにH君に券を丸投げして、「誰かと行ってきなよ」って。
結果、前日の夜になって休めることがわかり、慌てて夜勤明け、3時間の睡眠時間で代々木第二に駆けつけて当日券を確保。H君と、彼の友人のM君(今思い出したんだが、M君とは一度「某んてん」でカレーを食ったことがあるような気がする…違う人かなぁ?)と、3人で観戦と相成った。なお、急いで駆けつけた甲斐があってか、当日で前売の隣席をゲット。よかったよかった。

そんなわけで、ボクの行動開始は午後3時過ぎ。代々木第二で当日券を買って、神保町のゲーセン「スマイル館」のカリスマ店員であるH君の退勤を待ち受けるために移動。なのだが、たった一駅ぶんだけ千代田線を使うのがめんどくさかったので、原宿(メトロだと明治神宮前)駅から表参道駅まで歩いてみることにする。よく晴れた春の午後、歩く道は表参道のメインストリート。母さん、これが噂の表参道ヒルズだよ。とにかくデカい。高さはないが歩いても歩いても建物が途切れない。こういう風景を散歩するのは滅多にないなぁ…普段の散歩は、ちまちました間口が並ぶ商店街がほとんどだものな。
これはまた、意外にも気持ちよい。こんな道を歩くときは、ちょっとおしゃれにキメて軽快なポップスなんかが似合う…はずなんだが、ボクが羽織っていたのは鶴の羽ばたく和柄アロハ、耳元で唄うのは横山剣クレイジーケンバンド)。あぁ、気持ちいいなぁ…あ、蕎麦でも食っとくか。せいろ2枚ね。あとビールも。
20年ほど年季の足りない独り歩きを堪能してからH君をピックアップし、代々木第二に逆戻り。仕事が立て込んでいるというM君とは明治神宮前で待ち合わせ、何とか第1試合のゴングに間に合った。

あー、第0試合は渕の荒谷へのジャイアントスイング(当然持ち上がっていない)があったのか…最近の新パターンだから観たかったな。ま、どうせ次の後楽園で観られるか。


第1試合はRO&D‐カズ&AKIRA&雷陣。
とにかくモーガンはデカい。この選手が観られるってだけで、後楽園に行く理由の1/3くらいにはなりえるぞ。でも、今日の見せ場は超滞空のブレンバスターと旋回式サイドバスターくらいで、このところ人気急上昇のディーロがあっさり決めてしまった。
ってか、試合自体がごくあっさりめ。それこそ上記のモーガンと、ブキャナンのロープ渡り、AKIRAのムササビプレスがあったくらいで。ん?文章にすると豪華だなぁ。でも、やっぱりモーガンにはギロチンドロップやってほしかったし、なんと言ってもディーロのスリー・アミーゴスが観たかった!ボクが観に行くと、やってくれないんだよな…

続いての第2、第3試合はCC準決勝。まずはみのる‐ケアから。
写真の通りモニターが用意されてたんだけど、これで今までの流れを説明する映像が流れて。全日本をこき下ろすみのるの映像に続いて、今や「王道を継ぐもの」になってしまったケアの映像が出て、会場は一気にケア寄りに。
ケアの攻撃をすかしまくりいなしまくるみのるはやっぱり巧いんだが、ついに捕まえたケアがネックブリーカーから川津掛けを見せると会場が大爆発!憎いねこのォ!
それでも仕事師・みのるはケアに再三のスリーパー攻撃。大ケアコールの中、エスケープに成功したケアが腕十字を狙うと、グラウンドは自分の独壇場と心得たみのるがスルリと逃げにかかるが…さらにその隙をついたケアが丸め込んで1・2・3!ブィヤァァぁあ!
嬉しい、嬉しい展開。そうだよな、みのるが決勝に行っちゃいけないよ。どうにも全日本のみのるは信用しきれないんだが、この「やり残し」を清算するために継続参戦してくれるならば大歓迎。

準決勝その2。諏訪魔は、ヒール転向がどハマりだ。まず、入場がとにかくカッコ良い。ボクは驚いたぞ。年齢的にも遅いデビューではあったし、変に頭を押さえられるより、こうして持ち上げられたポジションを自分のものにしていく方が向いていたのかな、という感じ。これは、再ターンに期待がかかるな〜。ま、まだしばらくは魔でもいいけどさ。
で、逆にですよ。小島ねぇ…
やっぱね、諏訪魔あたりに本気になっちゃいかんですよ。こっちはやっと諏訪魔を認められてきたくらいなのに、コジがやたらと気負ってきちゃ、相対的にコジの目方が軽くなるだけだって。内容面の不満は、こないだのみのる戦の時と一緒。力尽きすぎ。渾身の反撃はいいんだが、そのあと寝ちゃうのはねェ…勝利への執着が薄く見えてしまって。腕一本乗せるだけのカバーでも、あるとないとじゃぜんぜん違うと思う。
試合は疲労困憊の両者がリングアウトしたところ、TARUが介入して諏訪魔をリングに戻して小島を殴打〜小島が場外負け。勝って嫌われて、なおフテブテしい諏訪魔。う〜ん、いい憎まれっぷりだ。まいったなぁ。

さて、次にリングに上がったのは、健介&中嶋&本間の健介ファミリーに対して嵐&吉江&ブルートの「デーブー・マーダーズ(by渕)」。
①本間はどんどんやられっぷりがよくなっていくねェ
②中嶋くんはやっぱり爽やかだねェ
③健介、嵐、吉江、ブルートが並ぶと、日本人対決ではこれ以上ない光景だねェ
DM軍(笑)の3連続ヒップアタックとか3連続ダイビングボディプレスとかの身も蓋もない攻撃が続いて、とどめはなんと健介を対角線に振ってまずはブルートがランニングボディプレス。そして嵐に…
「嵐さん!オレごとやっちゃってください!!」
嵐がぶちかますと健介もたまらず悲鳴…だが、ブルートの悲鳴のほうが大きくなかったか?と思う間もなく、最初はためらったものの意を決した吉江が続いた!
ものすごい衝撃音とブルートの悲鳴が代々木第二を揺るがし、のたうち回るブルートを呆れ顔で見下ろした健介が、無慈悲にも引き起こしてラリアート
ひでぇ。あんたひでぇよ。
そういえば、3列前に、大声で吉江を応援するご婦人が。あれ、吉江妻&吉江義母連じゃないかなぁ。今回は声もかけられなかったけど。

時ならぬ大震災に見舞われた代々木だが、カードは進む。近藤‐MAZADAの世界ジュニア戦は…
おいおい!いきなりエプロンからのDDT…MAZADA真っ逆さまだよ!ヤバいヤバい!動かねえよ!
騒然とする場内、慌てるリングサイド。不気味な空気のまま数分が過ぎるが、MAZADAが立ち上がる気配はない…と、セコンドやら駆けつけたリングドクターやらをなぎ払い、近藤がMAZADAを引きずり起こす…いやいやいや!ドリルアホールとかキャメルクラッチとか、今の情況でそれはマズいだろーっ!!
…とビビりまくっていたボクだったが、MAZADAはのたうち回りながらもそれらの攻撃を受けていき…ついに、エプロンDDTで反撃!正田落とし(変形みちドラⅡというかピラミッド・ドライバーというか)を雪崩式、リング内と連発し、近藤のツームストン狙いを、持ち上げられた体勢のままで半回転してツームストンで返すというミラクル・ムーブまで見せつける!!すげぇぇっ!(余談だが、ツームストンの体勢から一回転して叩きつける「カナディアン・デストロイ」って技があるらしい。コレをさらにもう半回転か…)
んが、MAZADAの粘りもここまで。近藤の轟腕・キングコングラリアット2連発が試合を決めた。
いやぁ、序盤はどうなるかと思ったけど、さすがは国内屈指のクオリティを誇る闘龍門出身と世界を股に掛けるルチャチームの一戦。チャンピオンカーニバルの添え物ではない、絶好調を謳われる全日本ジュニアのタイトルマッチの凄みを見せられた。
さっさと引き上げる近藤と入れ替わるように、MAZADAの盟友・NOSAWAや、カズ、TAKAらジュニア勢が。NOSAWAは心配そうにMAZADAをのぞきこんだあと、マイクを取って…
「カズ!TAKA!お前ら噛みつかないのか?!噛みつくのは今しかないぞ!」
おいおい。場内爆笑。ていうか一番噛みつかなきゃいけないのは、パートナーやられたお前だろ(笑)。
対してTAKA。
「ゴチャゴチャ言ってないでよぉ、誰が一番強いか、決まるまでやればいいんじゃねぇか?」
おいおい。場内大爆笑。
TAKA、続けて、「こないだはタッグの総当たり。今度は俺たちで、シングルの総当たり、やらねぇか?!」
この仕掛けに場内大歓声。そして、その中に鳴り響く「デンジャー・ゾーン」!!解説席からフッチーが呼び込まれる!
「シングルのリーグ戦って、某団体がやってるんじゃないのか?」
「やるなら6月のシリーズだ。戦争だぞ?お前らにその覚悟があるのか?カズ!TAKA!NOSAWA!土方!(菊タローは無視)お前らにその覚悟があるんなら、やるぞ!戦争だ!!」
おー、いいね。どうせならPSYCHOとか呼んでほしいぞ。できるなら景虎とか義経とか、それこそこの後の試合に出る華のある人も。
しかし。「某団体」ってつまりユーク○傘下のあそこだけどさ、そもそも、この大会自体が「シングルのリーグ戦」であるCCの決勝じゃない。ジュニア版CCとか言ってもよかったんでは?
まぁそれは置いといて。ボクの予想はただ一つだ。
「フッチー、優勝!!」

ガンガン盛り上がる会場、今日の大会は大当たりだなぁ。去年は自分的にイマイチだったけど、今年はいいぞ!なんてったって…
ミラノ様登場!!待ってたぞー!ミケーレもいる(見えないけど)!!いや、ボクはやはりドラゲを観に行ったほうが絶対にいいんだろうな。
だって、このセミの試合、ミラノ様の相手はTARU&ブラザー。組み合わせこそ全日本のVMだが、要するにドラゲの試合を期待してるわけだ。ん?なんだこの歓声は?…あ、ハゲ社長か。今のガウンはハデだねぇ。ボブ・サップみたい。
試合が始まると、まずはブラザーを流れるようなヘッドシザースから変形のSTFに捕らえるミラノ。さらには手足をサードロープに絡めて固定するパラダイスロックを披露し、低空ドロップキックを決めてLOVEポーズ。ミラノ様ー!
交代した武藤がフラッシングエルボーからこちらもSTF。で、すぐまたミラノ様にスイッチ。
リングインしたミラノ様を、ブラザーが玉砕で捕獲。TARUと二人掛かりで噛みつき、サッカーボールキック、変形フロントネックロックで痛めつけるが、シャイニング延髄斬りで脱出するミラノ様!
傍観していた武藤にタッチすると、武藤はドラスク連発からミラノ様と一緒に側転エルボー、さらに武藤の四の字固めとミラノ様の変形卍固め(ジャベってやつなのかな?)の競演!
最後は武藤のシャイニングでお開き。ミラノ様の良さ、TARUとブラザーの(全日本では見られない)良さがほとんど無い試合ではありました。
武藤が手抜きすぎるんだよ。キメ所でキメしかしねぇんだもん。
それでも、ミラノが継続参戦の意思を表明してくれたからいいか…しかし、俺ぁ本当に武藤嫌いになっちまったなぁ。武藤が、武藤ファンでないと納得できない試合しかしないからだと思ってはいるんだけど。

その意味では、メインは存分に楽しませてもらったなぁ…「消去法で支持」していたケアと「予想外の成長で贔屓目」の諏訪魔の決勝ではあるんだが、なかなかどうして好勝負。去年の健介‐ジャマールより面白かったと断言できる!
細かく見れば諏訪魔はまだまだ技が足りないせいか見せ方が一本調子だったりはするのだが、そこはケアが上手くフォローして。終盤の波乗りスープレックスハーフネルソンスープレックスなんて、正に手に汗握る大熱戦で、会場もドッカンドッカンに沸いていた。

激戦の末に、秘技H50で栄冠を手にしたケアをRO&Dの面々が祝福するラストは底抜けにハッピーな光景だったけど、個人的に胸を打たれたのは、ケアの元に駆けつけた渕さんとの2ショットだった。
ボク自身はRO&D以前の全日本を知らないくらいだけど、本隊でもないケアの優勝に大喜びしていた渕さんの顔は、この興行で一番のおみやげになった。



うわぁ、1万字になっちゃった。
全日本プロレス編、おしまい。