武勇伝12・27後楽園。

ドラゲのブランド興行で、こんなに?!ってくらい面白かった!
ただ、今日の興行がドラゲかと言うと、たぶん違うんだろうなぁ。

以下、各試合の印象etc.を書きます。
ああそうだ、会場は超満員でしたよ。北席半分潰してたけど、どうやってそのラインを見極めたんだ?ってくらいのピッタリな入り。
おかげで、会場は熱も高くて見やすかったなぁ。


1、20分1本勝負
澤宗紀&○フジタ“Jr”ハヤト
(12分36秒、体固め)
谷嵜なおき&忍●
※ヘルム

東北ジュニアのタイトルとか、バチバチスタイルとか、特に今年はよく名前を聞いていた、フジタハヤトを初体験。線は細いんだけど、ミドルキックの鋭さにはビビったなぁ。
しかし、R武藤のときは膝が限界爆発寸前にしか見えないのに、普段はあんだけ躍動的な、澤って奴はどういう選手なんだ!
で、試合は忍が受けに受けたあげく、フジタの「走り込んできてからの、頭を押さえつつ膝蹴り」という、説得力十分かつテクニック皆無の文字通りの荒技で轟沈。
存在感の薄かった谷嵜はがんばれ。もっと。


2、菊タローVS市川迷走十番勝負第3戦(20分1本勝負)
○菊サン・ハンセン<3勝0敗>
(3分46秒、体固め)
スタン市川●<0勝3敗>
ウェスタン・ラリアット

市川は、本当に何一つちゃんとしたことができないってのは、ある意味ですごいよなぁ。まあ、もちろんイライラはするんだけど(苦笑)。
そして、一部マニアにはおなじみの菊タローのレジェンド完コピシリーズ。今回も完全に前PWC会長の現役当時の雄姿を見せてくれました。
ただ、高倉仮面師によると、
「ハンセンのフェイスロックなら、フライングメイヤーから入って絞り上げなきゃダメ」
との事。奥が深い…(笑)


3、20分1本勝負
○KAGETORA
(7分11秒、片エビ固め)
m.c.KZ.●
一騎当千

さて、高倉仮面師イチオシのKAGETORAが登場。でも今回はなんか遠慮気味?
持ち味の一点集中も不発で、最後はバタバタした空気…の中、KZは、とんでもない角度の垂直落下ブレンバスターはなんとかクリアしたが、続く一騎当千は返せず3カウント。
個人的には、その前の垂直落下で決まってもよかったんじゃないかなー、ってくらいヤバかったと思います。
こんだけゴツゴツの殺気立った試合になるなら、KAGEはKZの入場ラップの間に殴りかかったらよかったかもね。


4、30分1本勝負
▲C・コング
(13分26秒、両者リングアウト
関本大介

そしてこちらが俺メイン。
期待にたがわぬ肉弾戦で、コングが関本をリフトアップすれば、関本はお返しとばかりにコングをカナディアン〜アルゼンチンバックブリーカーに捉える。
前から一度見たかった関本のトペ・スイシーダも炸裂し、試合はそのまま場外戦へと移行する。
南側スタンド席中央通路で、全速力の助走からのランニングラリアートを繰り返す二人!…繰り返す二人!…繰り返す!
というわけで、バッカンバッカンやってるうちに、場外カウントは20が数えられておしまーい。
場内は「ええー?」という声が多かったけど(当たり前っちゃあ当たり前だ・笑)、個人的にはそういうのどうでもいいくらいに迫力があって面白かったので、結果にはあまり不安はないね。
ただ…序盤、北側ステージでコングに捕まった関本がイス盛り上にパワーボムで落とされたんだけど、たかがそれくらいでカウント19まで引っ張ってほしくはなかったなぁ。
週プロの、宮本がWXからベルトを奪った試合の大爆発の写真とか見ちゃうと、なおさらね。大日本ですもの。


5、30分1本勝負
横須賀享&K−ness.
(15分6秒、ジャンボの勝ち!固め)
T・みちのく&JOE●

横須賀はいい。こんないい選手だったのかー。
体型のハリや声が通るのはドラゲだからもちろんのこと、試合中の言葉や行動によるやりとりの、ひとつひとつに機転が効いてるのが素晴らしい。華があるなー。
対するK-DOJO組のチーム・ハンサムは…確か、タッグ戦線にも絡んでるチームじゃなかったっけ?
これといった連携はなくバラバラにやってる感じだし、JOEのハンサムっぷりも遠慮がちだったというか。
TAKAのジャストフェースロックの入り方はいつも驚かされるけど、印象に残ったのはそこだけだったかなぁ。


6、45分1本勝負
○G・サスケ&D・フジイ&D・東郷
(14分44秒、サルディーナクラッチ
Gamma●&G・浜田&TAKEMURA

おお、さっきまで決まり手が「デルフィンクラッチ」だったのが修正されてる。鈴木健さんのチェックが入ったな(笑)。
ああ、つまり、試合結果は週プロモバイルからの無断転載です。
さて…。
この試合は、とにかくガンマの一人舞台だったなー。
グラン浜田ひとりに戦わせようとするわ、(いい意味で)選りに選って、東北の星であるサスケに、汚水攻撃はもちろんのこと汚オニギリ攻撃(口に入れてよく噛んだオニギリを顔面になすりつける)まで!
サスケは(当然)たまらず失神するわけだが、米を粗末にされているというのに失神してる場合じゃねぇだろうw
中盤はひたすらガンマのセコいズル技と、それに嫌気がさす浜田さんの美しい風景が続き、アクセントとして東郷さんのシルバーブレットとダイビングセントーンが華を添える。一歩引くサスケにちょっと感心。
それにしても浜田さんは、スイングDDTにウラカンラナと大発奮。すごいなぁ。
で、一瞬の隙をついたガンマがサスケを屈辱のデルフィンクラッチで丸め込もうとするが、これで気合いの入ったサスケはセグウェイからサルディーナクラッチ!小悪党ガンマ、一巻の終わりでめでたしめでたし。
…書いてて思ったんだけど、これって「みちのく同窓会」だよな。「ドラゲのモッチーの武勇伝」を見に来た方には伝わったんだろうか(笑)。
でも、会場は盛り上がったなー。相当数のマニアがまぎれこんでいたんだろう。ま、そういうカードが発表されてたわけだしね。


7.望月成晃デビュー15周年記念試合
(60分1本勝負)
金本浩二&稔
(22分48秒、アンクルホールド)
望月成晃●&大谷晋二郎

いよいよメイン!
始まる前は「天コジブーム再燃の今、大谷‐金本ラインも復活かぁ」などとのんきなことを言っていたのだけど…フタを開けてみたら、これがまぁ。何というか。
ただただひたすら、モッチーが、稔と金本の攻撃をガンガンに受けまくるだけの時間が、5分、10分、15分と過ぎる。金本のローキック、稔の関節技のひとつひとつで、会場の温度がみるみる上がっていく。
途中替わった大谷が顔面ウォッシュでフォローにいくも、稔も同じ技でやりかえして飛びつき膝十字。試合は再び混戦に。
ランニングローキックにミサイルキック、ジャンピングハイキックが交錯して4者ダウンから、大谷が高速3回転半のスパイラルボムを繰り出せば、金本もファルコンアローで反撃。そして、金本のアンクルホールドと稔の腕十字の競演!
そうだよ、この試合、あの「黄金の新日ジュニア」の試合だよ!!
気がつけば、黄色い女性の声援が多かった会場にこだまするのは、アラサー世代の男性ファンの歓声と手拍子。すげぇ…俺、いつかのドーム大会のTV中継で、こういうIWGPジュニアタッグの防衛戦見たことあるぞーっ!
関節地獄から必死で抜け出した大谷&モッチー組だが、金本&稔組の攻撃は止まらない。さらにモッチーを捉えると、稔のファイアーバードから金本のムーンサルト
大谷がたまらず救援に飛び出すが、稔はそれもカットして大谷を場外へ放り出すとプランチャー投下…その頃、モッチーはまたしても金本のアンクルに捕まっていた。
会場のファンが一丸となってモッチーに声援を送るが、金本の「絞り」はいよいよエグさを増していく。そしてついに、グラウンド式でガッチリと固められると、モッチーの手はマットを叩いていた…

いやぁぁあああ、大激戦!すげー面白かった!でもやっぱこれ、ドラゲではないよね(苦笑)。
新日本ジュニアは面白いんだなぁ…底力を感じました。参った。恐れ入った!



この興行はモッチーこと望月選手の15周年記念ってことなんだけど、望月選手のことはよく知らないので、そこの深いところは正直言って理解し辛い。
けれど。
レスラー生活15周年として、普段自分とは絡まない人たちを呼んで、普段自分がしてるプロレスではないプロレスをして、それでメッタメタのボッコボコにされて、「ありがとうございました!」って最高の笑顔を見せてくれた、望月という選手は、すごくいいプロレスラーなんだな、と思いました。

とても良い興行の現場に居合わせることができて、今日は幸せでしたよ。
望月選手、ありがとう。
そして、15周年おめでとう!20周年も楽しみにしてます!

おわり。