9・20DDT銀座ベノア「GINZA NOW」観戦記・後編。

  • 6、61本3本勝負

飯伏幸太&KUDO&Y・ウラノ&マサ高梨
(2−1)
高木三四郎&MIKAMI&P・澤田JULIE&T・鳥羽

シングル王者・飯伏とタッグ王者・KUDO&ウラノを擁する赤コーナーには、ミスター反体制・高梨がつく。青コーナー側はと言えば、シングルに挑むMIKAMIと、サスケと組んでタッグ挑戦する高木。

高木「後楽園前最後の前哨戦、ただの8人タッグじゃつまらねぇだろ。3本勝負だ。61分3本勝負でどうだ!」
高梨「汁社長、なかなかいいこと言うじゃねぇか!こっちはチャンピオンチームだ。穴はねぇ。世代交代ってやつを教えてやるよ!お前らやっちまえ!」

高梨の音頭でチャンピオンチームが奇襲。MIKAMIと1対1の状況を作っていきなりタカタニックで勝負にいくが、MIKAMIにあっさりスク〜ルボ〜イで丸めこまれる。
そうだよ。チャンピオンチームの「穴」は、高梨本人なんだよな(笑)。


?○MIKAMI
(0分33秒、スク〜ルボ〜イ)
高梨●


続けて2本めは高木vsヤスからスタート。ヤスはKUDOを呼び込んで連携を狙うが、高木はダブルクローズラインで蹴散らす。
双方交代して、飯伏vs鳥羽に。鳥羽が殴る殴る殴る!飯伏をダウンさせるとコーナーの3人も殴り落とし、MIKAMIにスイッチ。
替わったMIKAMIは、コーナーでナックルとリバーススプラッシュ。と、すぐさま高木と交代。高木もロープを利用したヒップドロップで飯伏を痛めつけ、ポイズンを呼ぶ。高木&ポイズンのダブルクローズラインから、ポイズンがパイルドライバー、さらに足4の字。飯伏がロープエスケープに成功するや、再度鳥羽が入ってキック、監獄固め!そのまま飯伏の顔面にパンチを浴びせていく。

長く捕まる飯伏。高木がその飯伏を場外に落とし乱戦に。ここ、選手が近すぎて何が何だかわかんなかったぜー。
気がつけば飯伏とMIKAMIがリング内。タイトル戦直前の直接対決だが、MIKAMIは飯伏のハイキックにオーバーヘッドキックを華麗にかわし、研究の成果を見せつけながら高木へタッチ。
ここで、満を持して高木がドラゴンリングインからドロップキック!…は、飯伏があっさりかわしてついにKUDOとタッチ成立!ドラゴン殺法、不発。

さんざん待たされたKUDOは高木のクローズラインを逆上がりでかわしてヤスを呼ぶが、高木はタッグ王者組をまとめて担いで投げ捨てる。赤コーナーから高梨、青コーナーからポイズンも介入、ポイズンは高梨をチョークスラムの体勢にとらえるが、高梨は指に噛みついて阻止。
高梨とKUDO&ヤスは3人がかりでポイズンに攻めかかるが、ここでポイズンの呪文が炸裂!ポイズンはキャトル・ミューティレーションで一気にKUDOを攻め込むが、高梨がカット。ポイズンはさらにKUDOチョークスラムを仕掛けるも、KUDOは着地してネックブリーカー。そこをヤスがスクールボーイで丸めこみ、KUDOがジャックナイフで固めると3カウントが入った。


?○KUDO
(11分38秒、ジャックナイフ式エビ固め)
PSJ●


さあ、1‐1で3本め!
まずは、KUDOの勝利をアシストしたヤスを高木がとらえ、コーナーに詰めて「北斗百烈拳!」。そしてブレーンバスターから、スピコリドライバーを狙うが、ヤスは回転エビ固めに切り返してカウント2。
それぞれ飯伏、MIKAMIと交代すると、いよいよ9・27後楽園へ向けて、待ったなし!

まずは飯伏が打撃で先制、2本めでかわされたオーバーヘッドキックをヒットさせると、デュランダルを狙ってきたMIKAMIを空中に投げ上げ、キャッチするとそのままジャーマンスープレックス!すげぇ!
飯伏はさらに両国でのフィニッシュ技、フェニックス・プレックスを狙ってMIKAMIを担ぎ上げるが、MIKAMIは今度こそデュランダルでカット。ミッキーブーメランを決めると、スワントーンボム!両者の意地とプライドがゴツゴツとぶつかり合うような場面だった。

が、この試合の沸点は、この次にやってきた!
MIKAMIに替わった鳥羽が、飯伏と猛烈な打撃戦を開始する。鳥羽のストレートが乱れ飛び、それをアゴで受け身を取った飯伏が、叩きつけるような掌底をお返しする!
やばい!これは鳥肌立った!だから鳥羽さんはすごい!

火を噴くような飯伏の掌底を浴びつつ、続けざまのミドルキックをキャッチした鳥羽は蹴り足をホールドしたままストレートを浴びせてダウンを奪う。カバーに入るとヤスがカットにきたが、高木がそれを捕まえてスピコリドライバー。しかしその隙にコーナーに上がっていたKUDOが高木にダイビング・ダブルニーアタック、そのKUDOがポイズンのニールキックで蹴散らされると、息つく暇もなく高梨のトラースキックがポイズンを襲い、その高梨も、MIKAMIのスワンダイブ式エルボーを食らってしまった。MIKAMIはそのまま高梨を場外に出すとトルニージョ!

だが、ここでMIKAMIがリングを離れたのが、結果としては失敗だったか。
リング内では四度、飯伏vs鳥羽。今回は鳥羽のパンチと飯伏のミドルの撃ち合いになったが、飯伏は鳥羽のパンチをかわすとハーフネルソンスープレックスで叩きつけ、さらにとどめのフェニックス・スプラッシュ!


?○飯伏
(16分0秒、片エビ固め)
鳥羽●
※フェニックス・スプラッシュ


うー、あー、すげぇ試合だった。会場の狭さも当然影響してるんだろうけど、それは逆に言えば、飯伏の心情である
「どこだろうとやることは一緒。それがプロレス」
ということなんだろう。本当に、すごいものを見せてもらった。


試合後は、またちょっと長すぎなくらいのマイク。

高木「ただ王座挑戦するってだけなのに、世代交代とか話をひとくくりにしやがって。俺のパートナーが誰だかわかってんのか?東北の英雄、ザ・グレート・サスケだぞ?」
 突然、頭上を指差す高木社長
高木「今、サスケのメッセージが天から届きました。『何年選手だコラァ!蹴り殺すぞコラァ!次の試合、ノーDQマッチでやろうじゃねぇか!』」

ノーDQ(反則裁定無しの完全決着ルール)って、サスケ&高木組のほうが圧倒的に有利じゃないか。どこまで大人気ないんだか(笑)。
結局ヤスもこれを受諾。でもさぁ、ヤスのマイク、長いんだよね。先輩が挑戦するって言ってるんだから、四の五の言わずに「それでいいです。やりましょう」って、スパッと言えないもんかね?
まあ、「未来を作る」とか「どんな試合でも、相手の土俵に立って勝つ」とか何度も口にした以上は、「大人気ないブラザーズ」相手のノーDQマッチで、誰もが納得する圧倒的な勝利をおさめるしかないよね。

最後は、チャンピオンになってもやっぱりカンペ頼りの飯伏が締める。

飯伏「皆さん、ご来場ありがとうございます。これからも毎月、銀座でプロレスをおこないますので、ぜひ銀…えーと…銀…」
 ん?何が読めないんだ?
飯伏「あ、銀ブラついでにDDTブラしてください」
 『ブラ』が読めなかったのか?!カタカナだぞ!(爆)
飯伏「それでは、いつものやつで締めたいと思います。3、2、1、終わり、終わりです。終わりのあとにバク宙してください。それでは、いくぞー!終わり(バク宙)終わり(バク宙)」

バク宙なんかできねーよ!


というわけで、初開催の銀座大会は終了。
いわゆるエンタメ部分が、今回はテンションで乗り切るとかグダグダなやりとりが前提で組まれてたような印象で(そんな、意識してそうしたわけじゃないんだろうけど)、中盤は結構しんどかった、というのは正直なとこですね。ハコじたいがオールスタンディングなので、その疲労度っていうのもあったんじゃなかろうか。
2chあたりでは難癖も多いけど、個人的には、こういう会場だとわかっていれば、そのつもりで来ればいいだけなんじゃないかな。ただ、途中で書いたけど、緩くてもいいからひな段は欲しい…なんとかなりませんかねぇ?
あとは、スピーカーの音量が大きかったので、マイクを通しての大声はかなり耳に響いてしまってました(苦笑)。

とにかくゴージャスさではちょっと他にないくらいの立地&設備だし、小箱ならではの熱量の上がりかたも気持ちいいし、意外と、ネタより本格派のプロレス興行のほうがハマったりするんじゃないかな?と感じました。面白い会場でしたね。

頑張れ☆伊橋!終わります。おわり。