? マッスルハウス2感想

観戦記本編まとめ
マッスルハウス2前半・公開生ドッキリ編:http://d.hatena.ne.jp/pon-taro/20060507
マッスルハウス2後半その1:http://d.hatena.ne.jp/pon-taro/20060508
マッスルハウス2後半その2:http://d.hatena.ne.jp/pon-taro/20060509

観戦記を書いた達成感にひたりきって、感想を書くのを忘れてた(笑
えーとですね。面白かったです。楽しかった、というべきかな。こんなにライブ感に満ちた興行は初めてでしたね。
ただ、内心不安だった
「マッスルは、観に行くより観に行った人の話を聞いたり文章を読んだりするほうが楽しいんではないか?」
という予想は、残念ながら多少は当たっていたようで。

というのも、やはり前半のドッキリがあまりにグダグダだったことですかね。書いててあまりの長さに何度も悲鳴をあげたのは、ネタの詰め込みすぎにあるのは間違いないです。幾層にもネタが積み重なって、『コレを書くならアレも書かなきゃ。アレを書くならアッチも…』以下ループ。これはさすがに厳しい。
文章が長くなるのはまだしも、そのネタを観客に丸投げして
「ご協力ください!」
っていうのは、やっぱり無理があったんではないかと。だって、言っちゃえば、ボクらはドッキリのエキストラをしに来たわけじゃないもんね。協力する気にはなれるけど、あまりに余裕がない。協力する準備ができなかったです。
ネタを組み合わせて構成をカッチリさせすぎてしまったが故に、『観客の微妙な反応』という動揺が、直接的に構成そのものを震動させるに至ってしまったわけで。
まして、どうも本筋の脚本としては
「実は半田は気づいてました。みなさんお疲れさまでした」
的な逆ドッキリを狙っていたフシもあり…それはさすがにどうよ、と。

ひとつひとつのネタ自体の危うさも気になったですね。特に酒井HGの赤ちゃんネタ。「ケガさせる」みたいなところを心配している人がネットでも多かったみたいだけど、それよりむしろ、リング上に集中する「声・音の圧力」のほうが深刻じゃないかなぁ。だから、おちおち悲鳴もあげてられなかったというか。
酒井HG本人はブログで「長男、りきのデビュー戦」なんぞと開き直ってるみたいだけど、親の自己満足に子供(しかも幼児)を付き合わせちゃいけないんじゃないの?と、素朴なところで一つ。


で、話は後半に移るのだが…よかったですねぇ。こっちは実によかったです。
本多‐トーゴーの試合について
「色物レスラーの本多を相手に試合を成立させたトーゴーはやはりすごい」
みたいな感想を見かけたんですが、これはそういうものともちょっと違うんだろうな、と。
本多の手紙や坂井の男泣き、さらにはこの試合を観ていたらしい男色ディーノのブログを考えるにつけ、本文にも書いた
「プロレスから落ちこぼれた奴らのプロレス」
という言葉を噛みしめる次第。「夢は思い続ければきっとかなう」とかいう言葉を100回、1000回与えられるより、この試合を一度観るほうが心に響くのではないかなぁ…と。


しかし、それでも逆に落とし穴というか…この試合が成功したことで、マッスルが「どインディーからの登竜門」になってしまう危険性、別の言いかたをすれば「名前のあるレスラーにマッスル色に染まってもらう場所」になってしまうのではないか、という危惧がどうしても拭えないわけです。
せっかくマッスルでしかありえない世界を産み出し続けてきたのに、生産の場から維持の場になってしまうのがあまりにももったいないんですね。
今回は後楽園ホールということもあって通常のマッスルシリーズとは違うってこともあるんだろうけど、「東郷さんや大鷲さんが来てくれた!」っていうのは、マッスルの到達点であってほしくないな…という、これは観る側のワガママなんですが。


感想まで長くなってもしかたないので、とりあえずはこのへんで。
今度はFACEでも西調布でも行くぞー!マッスル、マッスル!!


おしまい。