DDT2・22後楽園大会その2。

▼KO-D次期挑戦者決定戦30分1本勝負
ヤス・ウラノ
10分13秒 ヒールホールド
佐藤光留
※もう1人はタノムサク鳥羽。佐藤が次期KO-D挑戦者へ

今年から正式にDDT所属となり、新年早々、誰よりも早くKO‐Dタイトル挑戦を口にしたヤス・ウラノ
名タッグ・スーサイドボーイズの一員としてではなく、一人のシングルプレーヤーとして、両国のメインという野望に燃えるタノムサク鳥羽。
いまだDDT参戦以来直接の敗北がなく、今年は総合格闘技でも全勝という実績をタテに、自分に挑戦権があると譲らない佐藤光留
それぞれの思惑は違うものの、目標は同じ。KO‐D無差別級の王者として、両国国技館のメインのリングに立つことだ。

試合が始まると、最初はウラノの独壇場。その都度自分に有利なように共闘を持ちかけ、うまく立ち回ってライバルたちに消耗を強いる。
だが、鳥羽の強烈なキックボクシングと、そして何より光留の流れるようなサブミッションが冴えわたる。ウラノのストンピングも、鳥羽のミドルキックも、光留は受け止めるやいなや電光石火の足関節。

一進一退の攻防が続く中、「ヤスティクス」と称されるクレバーな試合運びから一転、機は熟したとばかりにラフに攻め立てはじめたウラノが光留にツームストン・パイルドライバーを仕掛けると、光留はスルスルと動いてウラノの足首をとりアンクルホールド!
必死にロープに逃げようとするウラノだったが、そうはさせじと光留はヒールホールドに移行。光留の所属するパンクラスではかつて「危険すぎる」として禁止されていた、というこの技でウラノがギブアップ。佐藤光留がKO‐D次期挑戦権を獲得した。

(感想)
いやいや、光留が嘘みたいに良くなっててびっくりした!
「今年総合全勝」と言っても実は1試合しかしておらず、「DDT参戦以来負けなし」というのも、参戦早々から変態團としてあさっての方向に突っ走った結果、ほとんどの試合がノーコンテスト没収試合となっていた光留。
シングル戦、そしてタイトルへの挑戦という環境の変化と目的意識の明確化が、光留の覚醒を招いたということだろうか。マイクアピールも堂々とこなし、まるで別人みたいだったなー。


休憩の前後には、大鷲が消えたHARASHIMAを追うという内容のVTRが。
千葉のプロレス団体K‐DOJOでプロレス修行してると思っていたのだが、なんとHARASHIMAは山奥に籠もって自然木や自然石を使ってトレーニングをしていたようだ。
石を持ち上げながら「鍛えているからだー!」のポーズを猛練習するHARASHIMAの姿があまりにもアレだったため、大鷲親方は声もかけずに山を立ち去ったのだった。

DDTテックは、山の映像が好きだなぁ。


▼イタリアvsフランス UWA世界6人タッグ選手権60分1本勝負
[王者組]〈イタリアン・フォー・ホースメン〉
フランチェスコトーゴー/○アントーニオ本多/PIZAみちのく
14分40秒 イタリアン・デスケーキ・インパクト→片エビ固め
[挑戦者組]〈革命軍〉
●ルイ高梨14世/ジャック・ド・アツシーヌ/ミノール・ポルナレフ

DDTの反乱軍として団体内をウロチョロしていたマサ高梨。しかし、昨年10月の「反ランブル」に優勝してしまった結果、高木社長からDDTの全権を譲渡すると持ちかけられるととたんに弱気になり、「会社のためになんでもしますから反乱を続けさせてください」と哀訴。そして、社長命令としてイタリアン・フォー・ホースメン(以下I4H)の打倒を押しつけられた。
会社公認の反乱軍となった高梨は、12月後楽園にて「敗者追放キャプテンフォールマッチ」を提案。I4Hのキャプテンにはアントーニオ本多(以下アントン)を指名して勝利を狙ったが、敗北。マサ高梨のDDT追放が決まってしまう。挨拶のためにマイクを持った高梨は、
「口惜しいけれど仕方がない。だが、来年からは、俺のフランス人の親戚が革命軍としてこのマットにやってくるぞ!」
と予告した。

そして現れたマサ高梨のフランス人の親戚、ルイ高梨14世。さらにKUDOの親戚ジャック・ド・アツシーヌも加わり、
「パンがなければケーキを食らえ!」
を合言葉に、フランス秘伝の「食らったらデスする」デスケーキを武器として活動を開始。
革命軍はI4Hの持つUWA世界6人タッグ王座を当面の目標とするが、いかんせんメンバーが2人では挑戦できない(3vs3で争われるため)。
I4Hに対抗するべく大物選手を新メンバーに加えようと奔走する革命軍は、新日本ジュニアからフリーになったばかりの稔選手と邂逅。メンバー加入を打診するが、
「メジャー団体にいたからヨゴレは無理」
とすげなく断られる。しかし稔は
「でも俺にはフランスに親戚がいる」
と携帯を取り出し、その親戚、ミノール・ポルナレフを革命軍にブッキングする。大物選手の親戚が加わった革命軍をI4Hも認め、この日のUWAタイトル戦を承諾したのであった。

試合開始前、I4Hの控え室の様子が場内スクリーンに映される。
I4Hは前回の対戦で革命軍内部にトーゴーをスパイとして送り込み、デスケーキのレシピを入手していたが、その製法を分析して必殺・イタリアンパウダーにデスケーキの毒素を中和する成分を付加。I4Hは進化したイタリアン・デス・パウダーの完成を宣言した。

新メンバー、ミノール・ポルナレフの華麗なフレンチレスリングでI4Hも苦戦。調子に乗ったルイ高梨がデスケーキを持ち出して一気に勝負を決めようとするが、なんとそのデスケーキがミノールに誤爆。ミノールは来日早々いきなりデスしてしまう。
してやったりのアントンにもデスケーキが命中。しかし、I4Hはイタリアン・デス・パウダーでデス成分を中和。ケーキとパウダーを交互に受けたアントンは、プルプルふるえるとマッスルポーズ。どうやら、何らかの作用でハルク・ホーガンばりにパワーアップしてしまったらしい。
すっかりハルク化したアントンは、ルイ様を「YOU!」と指さすと連続パンチ、ロープに振ってビッグブーツ、さらにレッグドロップ。まごうことなきホーガンの必勝パターンだ。
そしてアントンが瀕死のルイ様を肩車で担ぎ上げると、その顔面にトーゴーが革命軍から奪ったデスケーキを叩きつけて勝負あり。新メンバーとリーダーをまとめて失った革命軍…これからどうなる?

勝ったI4Hは、ホーガンばりのマッスルポージングを繰り返すアントンを中心に勝利を祝う。「俺たちがリアルイタリアンだ!」とアントンが叫ぶと、ホーガンのテーマ曲「リアル・アメリカン」が流れる。イタリアだかアメリカだかわからない空気の中、いつまでもポージングを続けるアントンであった。

(感想)
お前ら何人なんだ(笑)。
新メンバーのミノール、かなりキャラを作り込んできていてすごかったな。フランス人の革命軍って、考えてみたらわりとキャラはまとめやすいのかも。だけどいきなりデスしちゃったし、もしかしたら今回のみの参戦だからって針を振り切ってきたんじゃないか…という気もする。
同様にデスしたルイ様だけど…過去の記録を見る限り、アントンなんかもデスしたことあるけど普通に試合してるから、まあ大丈夫だろう(笑)。
初見の革命軍だったけど、もしかしたらこれは第一期I4H、ヌルヌルブラザーズに続く名ユニットに育っていくんじゃなかろうか。